おとあそび工房の前々回の公演「パラパラサラダイス」の
振り返りで、「おとあそび工房の楽しさ」を書いた。
https://ameblo.jp/gaku-iza/entry-12279797317.html?frm=theme
おとあそび工房の何が楽しいのか、を考えてみて、
“即興”が行なわれていることに行き着いた。

 


 

その“即興”は、巷で行われている、
自分の増やした引き出しを出して対応する、
持っているカードを増やしてそれを場に合わせて切る、
という多くの“即興”ではない。

 

共演者や場との関わりの中で出てくる、

出来事、雰囲気の転換、

共演者の身体の反応、その反応の出し方・方向、

出来事、雰囲気の転換、機を捉え、

それらに対しての自分勝手ではない反射的な反応が、

共演者や見ている人を含めた場全体に伝わり、

また、その反応が返ってくる。

そういったやり取りとしての“即興”であるということ。

 

そして、何故その“即興”が楽しいかについて、

① 表に出ている動き、音、言葉の意味とは無関係に、

緊張感、反応、雰囲気の転換といった

即興のやり取り自体が、お互いの心を動かし、

  それが周りに居る人達にも伝わる、

  という場になっているということ。

② 自分の中に有る、持っている、と思っていなかったものが、

  突発的に共演者にも自分にも出てくる

  という意外性と、自己への深まりが発生するということ。

この楽しさが、事務的な面でも出ており、

タイトル決めやプログラム構成の際のことも書いた。

 


 

長い前振りであったが、今回もまた。

公演のタイトルが決まらずに難航していた。

 

前回のミーティングで、

皆、思いつくままに案を上げていく。

一つの案のバリエーションや、副題も含めて。

結局、決まらずに、

メーリングリストでのやり取りも行なわれた。

 


 

今回(9月)のワークショップの前に

それらをまとめようとするが、まとまらない。

その後もミーティングでも…。

集客のために戦略的な言葉を使うか、

という所まで考え出した。

どうもしっくり来るものがない。



皆考えこんでしまった。

何かにこだわり、とらわれている感じがする。

いや、気を遣っているのだろうか?

これは、おとあそび工房の流れではない。

 


 

一般的なミーティングや会議のように、

納得していなくても、

妥協して決まってしまうのか?



流れを断ち切るように、

沼田さんがメンバーの一人に聞いた。

「なんか気になる言葉はない?

今出てるもの以外でも」

そのメンバーが答えたのは、

前々回の公演「パラパラサラダイス」の中で、

即興のやり取りで出てきたタイトルだった。

 


 

そのタイトルを受けて、変化させた案が少し出た時、

私はそのタイトル中の一つの単語が気になり、

今までのように、その単語から拡げていけないかと言った。

 

するとすぐに、別のメンバーが、

ポロッとこぼすように一言つぶやいた。


一瞬の間。

カメラのシャッターが下ろされた瞬間の、

空間も時間も止まったかのような。

 

 

「それ好き!」

つい口から出てしまった。

 

皆、ざわついている。

もう、部屋の空気が違う。

全員の表情が違う。

 

結果的に、そのことばの表現方法だけを、

少し模索しただけでタイトル決定。

 

これも、考えてひねり出したのではない。

反射的に、反応として、突発的に出た、即興の言葉。

 

やはり、おとあそび工房はこれだなぁと、

再認識できた。

今回も面白いものが出てきそうだ。

 

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