毎週水曜日開店している「整体・からだカフェ」
昨日は、地震の影響が残った平岡珈琲店の
修復作業の為にお休みさせて頂きました。


その、平岡珈琲店さんが
「整体・からだカフェ」に至る経緯を書かれています。
平岡珈琲店の97年の歴史と物語を共有させて頂く重みを
改めて感じた文章なので、ブログにも残しておきます。

 

以下、平岡珈琲店さんの文章です。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

毎週水曜日に平岡珈琲店のハコを使って開いている「整体カフェ い座」
コーヒーや客家擂茶を頂きながら、
身体や心の問題をまったりと話し合う、
ゆとりのある空間として
整体師・白藤学史さんとパフォーマー増渕由紀江さんが運営しています。

 

一つの店舗を複数のオーナーが共有する「コモンカフェ」は、
山納洋さんが提案した画期的な試みです。
集客力のある場所を眠らせない手法として、
静かな注目を集めています。

 

従来も「二毛作店」という括りで、昼はカフェ、
夕方からアルコールを出すお店がありました。
それは不動産の運用という立場から、
経営者が考えた手法です。

 

でも、コモンカフェは家主が収益を上げることから出た発想ではなく、
素敵な空間を作りたい、運営したいと考えている人達が
大きなリスクを負うことなくチャンスを得られることを目的としています。

 

かつて昭和40年代から50年代にかけては、カフェを開店して
収益を上げることは難しいことではありませんでした。
「脱サラ喫茶」「でもしか喫茶」
サラリーマンを辞めて喫茶店でもやるか。
素人なら喫茶店しかできないしなということで、
でもしか喫茶。
それでも並みの会社員よりずっと収入は良かったんです。
(この辺りの状況については
山納洋著「カフェという場のつくり方」学芸出版社
をご一読ください。買って読んで損のない名著です)

 

でも今は違います。
自分で専用の場所を借りて、家賃を払って営業するのは、
現在の社会状況では至難の業です。
だから特定多数(または少数でも)で
一つのハコを共有しようというのがコモンカフェの考え方。

 

平岡珈琲店は、創業97年の老舗カフェです。
しかし、店主が老い、跡継ぎもなく、数年の内にその歴史を終えます。
それは仕方のないことですが、
せめてその歴史と物語が一部の人達の間で語り継がれるよう、
考えた方法が「シェア」なのです。

 

コモンカフェとは少し方法が違いますが、
誰かと仕事を共有する、場所を共有する、
レシピやメニューを共有する。
その人たちが平岡珈琲店が消えた後も、
私が死んだ後も記憶と感動を持ち続けてくれれば、
それは歴史と物語を共有するということなのです。

 

その第一歩が「整体カフェ い座」です。
明日は、残念ながら地震の被害のためお休みします。
でも、必ず再開しますから。
少しお時間を下さいな。

カテゴリー