秋は泌尿器が活発になる季節。
空気が乾燥し、気温が冷えてくるので、
夏の間は汗を通して排泄していた水分を、
今度は尿として腎臓を通って排泄することになるからです。
秋口は様々な体の変動を起こす人が多く、
特に冷えの影響が強く出ます。
それも日中ではなく明け方の寝冷えが多いです。
人間の体は、体を収縮して、
冷えの影響を直接受けないようにできています。
しかし、睡眠中のように油断している時は、
冷えに対処しきれないため、
体の片側だけが縮んでしまい、捻れてきてしまいます。
呼吸器の季節であった夏の主役である皮膚が冷えで縮むと、
呼吸器の負担が増え、咳などの喉の不調や風邪になってきます。

また、かけなくなってきた汗が内攻し、
下痢や頻尿、腹痛(胃の痛み・胃痙攣)、
生理痛、異常食欲として現れてきます。
冷えると、皮膚の伸び縮みが悪くなるので、
体の動きも滞ってきます。
そのため、膝痛・腰痛など、体の痛みも増えます。
「秋は捻れの季節」ともいわれます。
体を捻るのは、腰の真中にある
腰椎3番という骨が中心的な役割を果たします。
そして、その場所は泌尿器に直結しています。
つまり、冷えると捻れ、
そして捻れると泌尿器に負担がかかる
ということになります。
冷えると尿が近くなるのはそのためです。
「芸術の秋」
ダイナミックな夏のリズムから、
静かな秋のリズムへと移行するため、
皮膚感覚が密になり、感性が細かくなります。
これは、秋になると交感神経が過敏になるためです。
そのバランスをはかるために、
感性を磨く修練がそのまま体の健康法となります。
秋も初めのうちは細やかさ・質に敏感なのですが、
晩秋の頃には、大きさや量の方に反応するようになります。
これは、冷えによる腰の捻れのために
感覚が鈍くなった現象ですので、
秋口のうちに芸術を嗜むようにしてください。
「食欲の秋」
気温が下がりからだが冷えると、
胃が締って胃酸が多くなります。
すると、お腹が空いて何か食べたくなります。
つまり、食べたくなるのは、
冷えによる胃酸過多現象であり、
食べることでからだを温めようとしているためです。
「実りの秋」
これは、農業だけの事ではなく、
人間のからだでも起こっています。
夏に汗を流し、呼吸器が活発に動いた後は、
すくすくと成長しています。
これは子どもが顕著です。
大人の場合は老けるのではなく、
逆に活き活きと若返るようになります。
「体育の秋」
からだが捻れると闘争的になります。
そのため、ケンカなどのもめごとが増えてしまいます。
最近は、春に行なう所が多いですが、
学校での運動会が秋に行なわれるのは、
運動会で闘うことで発散し、
捻れを抜いて学校生活を円滑にする作用があります。

「読書の秋」
晩秋になってくると、寒さ、冷えで首が緊張してきます。
首が緊張すると、
行動するよりも、頭の活動が活発になり、
読書や勉強に適したからだになります。
秋の健康法
① 動くと汗がまだ出る内は、
汗を冷やさないように手間をかけることが大切です。
② 温かい汁物を取る
秋の食事は、鍋、味噌汁、スープなど
暖かい汁物を増やすと良いです。
本格的に水を摂る季節(1月~3月)の準備になります。
③ 足を冷やさない
何か変動があったら、
すぐに「足湯」か「膝湯」を行っておく。
朝起きてすぐが最良です。
この時期の大体の問題はそれだけで抜けます。
踵・アキレス腱を冷えから守るため、
レッグウォーマーを履いて寝ると良いです。
④ 繊細な味の食物を少量ずつ味わって食べる。
「芸術の秋」と同様の理由です。
秋の食事はおいしいのですが、
少しの量で満ち足りるのが秋の理想です。
⑤ 寝際にお風呂に入らない
お風呂で温まった体は今度は冷めていきます。
つまり、寝る前に温まると、寝ている間に冷めていき、
体温の下がった体に明け方の冷えが入り込むことになります。
体温が下がってから布団に入れるように、
お風呂に入るようにしてください。
もしくは、朝風呂にして、
起きてから熱めのお風呂に入ると、
体が引き締まります。

秋の体のケア
A 体を思い切り捻ってポンと抜く。
ゴルフやバットの素振りなどの捻り運動が良いです。
両側行い、捻って気持ち良い方を追加しておけば、捻れ修正になります。
B 肩胛骨を寄せて反り返る。
胸の捻れの調整のためです。
C 内股の筋肉・側腹筋を弛め、伸ばす。
泌尿器に対する調整法で、腰の捻れ修正法になります。
D 水の飲み方
水を飲む祭に、効率よく吸収できる飲み方です。
口中に一度水を含み、
少しグチュグチュとやって粘り気が出てきたら吐き出します。
その後で「飲むぞ」と心内で呟いてからチビチビと飲む。
(特に「風邪」を引いたときなどにも有効です)
E つまずく人も体の捻れの傾向で、この時期に多くなります。
よくつまづく人は「正座仰向け」の体操を行っておく。
この体操は「食べ過ぎ体操」とも呼ばれています。
食べ過ぎによる腰痛に効果のあるものですが、
食事の前に行えば栄養の吸収がよくなって少しで足りるため、
痩せる体操としても用いることができます。
(「思春期」「行動力をつける」体操でもあります)
「正座仰向け体操」
正座のまま仰向けになり、
腹・腰の力を抜く。
指を組み、腕を頭上に
伸ばし、吐きながら
膝を寄せる。
吐き切った時に一気に
脱力。
これを 回行います。

